近年、日本のインバウンド需要が急速に高まっていることはよく知られていますが、一人ひとりの旅のかたちは決して同じではありません。日本を旅するということは、単に観光地を巡ることではなく、世界を体感する一つの方法です。Tricolageは、まさにこの哲学を体現する旅行ブランドです。
Tricolageにはすでにビジュアルアイデンティティの要素がありました。この哲学をより的確に捉え、既存の要素を磨き上げながら、クライアントに提供しているのと同様に、ブランドに命を吹き込む、完全なブランドシステムの構築をご依頼いただきました。地域社会と調和したサステナブルなオーダーメイドの旅を追求する旅行ブランドとして、そのブランディングには現代的なラグジュアリー感と、深い文化的なルーツの両方を感じさせることが求められていました。
パラダイムはフルサービスのクリエイティブエージェンシーであることを誇りとしていますが、特に力を注いでいるのが、ブランドアイデンティティの構築です。
今回の役割は、ブランドシステムを構築し、それを体現するインタラクティブな拠点をつくることでした。ここでは、このブランドを形づくる要素と、Tricolageのビジョンをどのように表現したかについて、詳しくご紹介します。
Tricolageの魅力の核となっているのは、ツアーの「オーダーメイド」という特性です。そこで、タイポグラフィにもその緻密でパーソナルな職人技を反映させたいと考えました。英語の基本書体には、Ivy Modeを採用。そのハイコントラストで独特なフレア (先端が広がる) ストロークは、伝統的な日本の印章彫刻に使われる彫刻刀の動きを彷彿とさせ、現代的なミニマリズムと歴史ある職人技が見事に融合しています。
ブランドの上質な世界観を日本の読者にも違和感なく伝えるため、視認性が高く上品な書体であるしっぽり明朝を組み合わせました。
Tricolageはサステナビリティと環境保全を重視するブランドであるため、有機的で落ち着いた印象を与えるカラーパレットを開発しました。オリジナルカラーである「老竹色」「藍鉄色」「青黒」などを軸に、静けさとラグジュアリー感を表現するトーンでビジュアルシステム全体を構成しています。
さらに、色の使用比率や配色の組み合わせに関するガイドラインを策定し、あらゆるプラットフォームやアプリケーションにおいて、落ち着きと高級感のある世界観を一貫して保てるようにしました。
実際のアイテムづくりも行いました。名刺、トートバッグ、ノートといった心づかいの感じられるアイテムまで、画面の中だけでなく、このブランドがどのように表現されるのかを形にしています。
ブランドガイドラインは、実際に活用されてこそ意味を持ちます。すぐに古くなったり、どこかへ紛れてしまったりする静的なPDFを納品するのではなく、フルレスポンシブ対応のブランドガイドラインサイト(tricolage-brand.paradigm.co.jp)を設計・開発しました。チームの誰もが簡単にアクセスでき、変更があった際にもすぐに更新することができます。
このブランドガイドラインサイトは、Tricolageのバーバル(言語)アイデンティティとビジュアルアイデンティティの決定版ガイドとして機能します。ダウンロード可能なロゴ素材を格納しているほか、ロゴのスケーリングやクリアスペース、タイポグラフィの階層構造といったルールも定めています。
ガイドラインはあくまで「指針」に過ぎませんが、美しく整理され、誰もが簡単にアクセスできるデジタル拠点をブランドのために用意することで、Tricolageがこれから歩むあらゆる旅路にとって、最良の出発点となることを目指しました。
貴社のブランドのビジュアルアイデンティティを確立したい、あるいは専用のガイドライン用デジタルハブが必要とお考えですか?パラダイムのチームが、貴社ならではのブランドづくりをサポートいたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。